誰でも入れる見本市

誰でも入れる見本市

見本市とはどういうものですか?

 

こんな疑問を持つ方もいらっしゃるだろう。

見本市とは、文字通り新商品の「見本」が並ぶ展示会のことである。

基本的には「健康」「インテリア」「電化製品」等、ジャンル分けされて展示会が開かれている。

まずは国内で開かれているものでいい。

 

あなたが興味のあるジャンルの見本市にぜひ足を運んでいただきたいのだ。

そこには、メーカー自慢の新商品がずらりと並んでいる。

東京ビッグサイトや幕張メッセ等の展示会では、2000社から3000社のブースが並ぶケースもある。

その中を開催期間中に2、3日歩き回れば、必ずあなたの琴線に触れる商品が見つかるはずだ。

 

これは海外の見本市でもまったく同じことである。

自分の好きなジャンルのモノがずらりと揃った中を歩き回るのだから、こんなに楽しいことはない。

 

仮になかなか良いものが見つからなくても焦ることはない。

せっかく海外に来たのだからとにかく1つは契約しなくては、などといって、
ピンと来ない商品を仕入れても大抵良いことはないものだ。

 

あなたの 「これを日本に入れて売りたい」「日本でも絶対に当たる」という直感、
そして情熱こそが、輸入ビジネスの原動力となるからだ。

あなたの熱意は、メーカー側にも必ず伝わる。

するとビジネスというのは、だいたい上手くいくものである。

 

見本市というのは、業者しか入れないイメージがある。

個人がふらりと行って入れるものなのか?とあなたは思うだろう。

ホームページ等を見ると、主催者側も業者向け謳(うた)っている場合が多い。

 

けれども、考えてみてほしい。

主催者側としては、来場実績、5万人、10万人と言いたいのである。

名刺を提示すれば、入場を断られることはない。基本的にall-comersなのだ。

 

見本市を探す手段としては、まずジェトロ(日本貿易振興機構)のサイトがお勧めだ。

「引き合い・展示会検索」のデータベースにアジア、北米、欧州、その他海外の見本市が地域別・業種別に網羅されている。

何も難しいことはない。日本語で検索できるのである。

 

注意すべき点は、海外の見本市に行く際は、必ず英文名刺を作ること。

そして名刺には屋号を入れることである。

「○○トレーディング」でも何でもいい。

 

ただ、ここで注意してほしいのは嘘はいけない、ということだ。

会社組織でもないのにco.,Ltd.などと入れてはいけない。

社長でないならpresidentも入れない方が無難だろう。

 

では、肩書はどうするのか?

 

無記入でもいいだろうが、最も使い勝手のいい言葉、それは

「buyer」だ。

 

海外におけるbuyerは日本と違い、会社に対する決定権を持っている、取締役級の権限を持つ役職、と受け取られる。

 

buyerという単語自体に嘘はない。

なぜなら、あなたは実際に海外の会場に行き、バイイングをしているのだから。

日本と海外では少しニュアンスが異なるというだけなのだ。

 

服装もそれほど気にする必要はない。

日本ではスーツにネクタイといったビジネスマンばかりだが、世界の見本市では、カジュアルな格好の来場者も多い。

欧米ではスーツの人も見かけるが、香港等の暑い国では、案外ラフな格好をしている。

私もアジアに行く時はビジネスカジュアルな服装がほとんどだ。

 

ただ、信用を得たいというのであればぜひスーツでビシッと決めて参加してみてほしい。

暑い中、どうせスーツで参加するのであれば中途半端はいけない。

できるだけいいスーツで参加されることをオススメする。

 

さて、ここから実際に行く際、事前にチケットを入手したり、登録しておけば間違いないが、当日に直接行って入れない見本市というのはまず存在しないから安心してほしい。

 

多少、料金が高くなるケースはあるが、それもたいした値段ではない。

ちなみに見本市への入場料はそれほど高いものではない。

 

例えば、世界最大規模といわれるドイツの「ambiente.」と呼ばれる見本市でも、5日間通しのチケットで60ユーロくらいである。

もちろん、心配であればサイトから簡単に事前登録できるので、初めて行くのならその方が無難だろう。

この場合は事前購入ということで20%~30%ほど安く購入できるのだ。

 

屋号の入った英文名刺を作り、自分の好きなジャンルの海外の見本市を調べて、商品を探しに行く――海外旅行に行って、免税店で買い物をするのと何が違うのだろうか?

 

まったく同じである。

違うといえば、商品を小売価格で買うのか、業者価格で買うのかの違いだけ。

輸入ビジネスだからといって、肩肘(かたひじ)張る必要はない。

 

ここまで読んでいただいたあなたなら、このビジネスヘの敷居がぐっと低く感じられたではないだろうか??

 

 

ジェトロ認定輸入ビジネスアドバイザー大須賀祐の動画でわかる輸入ビジネス

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