愛すればこそ近く思う・・・・
秋の日のヴィオロンのためいきのひたぶるに身にしみてうら悲し・・・・
秋も日々日々深まってきましたね・・
秋は、日本のもっとも美しいとされる季節です・・
いろいろともの思いにふける時でもありますね。
そして、読書の秋、冒頭の1節は、あまりにも有名なポール・ヴェルレーヌの秋の歌(落葉)です。
見るたびに聞くたびに不思議に心奪われてしまいます。
あなたにも、そんな思い出のある詩ってないですか?
輸入ビジネスの大須賀祐よりありったけの愛と感謝をこめてOctober・・
いかがお過ごしですか?
私は、秋が好きです。もちろん開放的な夏も好きですが、この繊細な秋がとっても好きです。
暖房も冷房もいらない、日本においてはたった2ヶ月くらいしかないとっても貴重な時間です。
できるだけ多く外で、たくさんのいい気を取り込んでいます。
こんな素敵な季節に、久しぶりに読み返した素敵な詩をプレゼントしますね。
あのゲーテの珠玉の作品です。
―恋人を身近に―
日の光海の面より照り返る時、
われ、おん身を思う。
月のひかり泉にゆらめき映ゆる時、
われ、おん身を思う。
遠き道の上にちりの舞いあがる時、
おん身の姿、わが眼に浮ぶ。
ふくる夜、細き子みちに旅びとのわななく時、
おん身の姿、わが眼に浮かぶ。
かしこにうつろなる音立てて波高まる時、
われ、おん身の声を耳にす。
静かなる森のしげく行きて耳傾く、
なべてのもの黙す時。
われ、おん身のもとにあり、よしやおん身遠く隔たりてあるとも
おん身わがかたえにあり。
日落つれば、やがて星わがために輝かん。
おお、おん身いましなば。
高橋健二 訳/新潮文庫より
参考までに、現代語訳も合わせてプレゼントしますね。
―愛すればこそ近く思う ―
朝の太陽(ひ)がほのぼのと海からさしそめるとき
わたしはあなたを思う
月光(つきかげ)がきらきらと泉に映るとき
わたしはあなたを思う
遠い道にゆらゆらと埃の立ちまようとき
わたしはあなたを見る
ほそぼそとつづく岨道(そばみち)に 旅びとの戦(おのの)く夜更(よふ)け
わたしはあなたを見る
水音もおぼろにひたひたと潮(うしお)ののぼるとき
わたしはあなたの声を聞く
ものすべて黙する林の静寂(しじま)を行くとき
わたしはあなたの声に耳を傾ける
たとえどのように遠く離れていようと
わたしはあなたの傍(そば)にいる!
太陽(ひ)が沈んでゆく やがて星が輝くだろう
ああ あなたがここにいらっしゃらないとは!
(ゲーテ)
あなたは、どちらが好きですか?
そっとお聞かせくださいね。
ちなみに私は、文語体のものが好きです・・
ロマンチックでちょっぴり切なくて・・・
最後まで読んでくださってありがとうございます。
今日もあなたにとって星の数ほどの幸せがありますように・・!
素敵なアフタヌーンを・・・・