貿易条件(トレードタームズ)とは

20170616-トラブル対処法「輸送編」

海外で発掘した商品の独占販売権を獲得し、サンプルを仕入れて日本国内にお客様を見つけたら、注文数の商品をメーカーに発注し、輸送して仕入れなくてはならない。

 

ここで知っておかなければならないのは、商品を海外から輸送する際には、貿易条件(トレードタームズ)という商取引の国際ルールがあることだ。

 

貿易条件なんて難しそうだ、と思うかもしれないが、決してそんなことはない。

 

今は、フォワーダーという専門の業者に輸送から保険に至るまで一括して任せることができるので、あなたはそれほど手を煩(わずら)わせる必要はないし、多くの知識もいらないからだ。

 

あなたが面倒に思うことは、すべて専門家(プロ)に任せてしまえばいいのである。

しかし、輸入ビジネスを始めるからには、この貿易条件とは何かくらいは知っておいた方がいいだろう。

 

海外取引には、国内取引にはないルールがある。

国が違えばルールや取り決めが異なるのは当然だ。

 

しかし、当事者同士がそれぞれに自国のルールを主張すれば、スムーズな取引はできないし、貿易業もやりにくくなる。

 

そこで、国際商業会議所が国際ルールを決めた。

それがインコタームズと呼ばれているもので、現在は2010年度に制定されたインコタームズ2010が使われている。(2016年現在)

 

インコタームズで決められていることは、貿易の「取引条件」である。

 

具体的には貨物(商品)のリスクの負担の範囲と費用負担の範囲を決めたものだ。

簡単に言うと、あなたが海外から商品を輸入するにあたって、海外の工場で作られた商品の送料をどの地点から持ち、保険料を含めたリスクをどの地点から背負うか、という取り決めだ。

この貿易条件で定められている代表的な項目を箇条書きにすると、次の4つになる。

 

1.価格条件(建値条件)

2.引渡しの場所

3.危険(リスク)の移転時期

4.輸入業者と輸出業者の費用分担の分岐点

 

これらの貿易条件をインコタームズでは11種類2クラスに分類し、輸入する側と輸出する側がどういった条件でコストを負担するかが非常にわかりやすくなっている。

 

 

ジェトロ認定輸入ビジネスアドバイザー大須賀祐の動画でわかる輸入ビジネス

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